大人もわるくない

お話作りの上手い人は、小説を書いても本当に上手いんだと思った。

昨夜のカレー、明日のパン 昨夜のカレー、明日のパン
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2013-04-19


木皿氏の初めての小説。

しみじみと切なくて、ふわふわと悲しくて、でもどこか希望を感じるお話。
若くして夫を亡くした妻とその義父、そして二人を取り巻く人々。
雰囲気は私の知る中では吉田篤弘氏の小説に近いかな・・・。
センチメンタルでノスタルジックな感じ。
特別大きな出来事があるわけではないけれど、じんわり心に染みる。
多分お嫁さんのテツコさんと同じ年代以上の人でなければ、
このなんとも言えない心の機微は共有できないかもな・・・。
10年後、20年後また読みたい。また違った感じ方を受けそうな気がする。

些細なエピソードが本当に木皿氏らしくて。
これも映像化されたらよいなあ。なんだか、NHKのドラマとか合うんじゃないかな〜。
雰囲気的に。ゆったりした感じだし。いや、でも日テレでもOKですけどね。
信頼の河野プロデューサ。全く問題ない。是非とも。

俄然、ノベライズ本が楽しみになってまいりましたよー!