混迷の世を生き抜け

休日になると、首が痛くて頭痛がする。


「サバイバルファミリー」(めちゃくちゃネタばれしてますので、注意!ネタばれせずには書けない映画)
ある日突然ありとあらゆる電気が使えなくなる。地震が起きたわけでもない。
電気どころか車すら動かず、電池すら使えない。
初日は、多少のパニックはありつつもそのうち復旧するだろうと割とのんきに構えていたけれどそれが2日が経ち、3日経ち・・・
東京で暮らす4人の家族は、妻の実家の鹿児島を目指す、というストーリー。


流石に上手いな〜小道具の使い方とか、物語の配分とか。
高速道路、よく許可とれたな〜。日常から非日常へかわる見せ方が本当に上手くてあり得ないストーリーなのに違和感なく入りこめた。


最初はお金がものを言い、そのうちにお金は意味をなさなくなり。
高価な時計だって車だってそんなものは生き抜くためには意味はない。
生きるためには何が重要なのか。
優先順位なんて簡単にひっくり返る。
水族館での炊き出しのエピソードがもう上手すぎて。なぜこんな豪華な炊き出し?ああ、展示物・・・そうか・・・。




岡山(だったっけ?)での田中さんとの出会いに凄く救われた。ほっとした。
きれいな水を飲むのも、お布団で寝るのも、お風呂に入れるのも当たり前のことだけど、幸せなことなんだなあ。
長女が燻製肉食べながらなぜか泣いちゃうのも、なんだか分かる。
ほっこりした分、田中さんの寂しさがやるせない。



ラストはどうなるかと思いきやああなるのね・・・。
そこが現実的でもあり。ただサバイバル前と後では確かに変わってたものもあって、明るい気持ちで観終われました。
エンターテインメント映画なので暗い気持ちにはならないのでそこは良かった。
あれ絶対もっとひどいことになるよね。もっと無秩序な世界になると思うよ。
歳をとったせいかあまり陰惨なものを観たくはない。(まあ、観たらみたで面白いんでしょうけど)